| 問 |
| 地方議会の会議録は何のためにつくるのですか? |
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| 答 |
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地方議会の会議録にはいくつかの性質があります。
一つ目は、記録性。
これは会議の内容を後々のために記録して残しておこうということです。
議会の足跡を正確に残していくための「公文書」として、会議録は唯一のものです。
二つ目は、資料性。
会議録には重要な資料価値があります。
とりわけ次回の会議を開くためには、前回の決定事項などをどれだけ正確に確認できるかが極めて大きな影響を及ぼします。
一般質問をするにも、質疑をするにも、答弁をするにも、これまでの経過がわかっていなければ同じことを繰り返してしまったり、矛盾した答弁をしてしまったりします。
三つ目は、証拠性。
議場での発言は公式発言ですから、発言者の責任は軽くありません。
国会議員には不逮捕特権がありますが地方議会議員にはそういうものはありません。
逮捕は別として不穏当な発言をしてしまえば訂正や取り消し、時には懲罰さえ科せられます。
どんな発言をしたかは会議録にすべて掲載されてしまいますから、動かぬ証拠となります。
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| 問 |
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「修文」とは何ですか?
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| 答 |
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記録を取るときに、発言の趣旨に変更を加えることなく、実際の発言を少し修正して書きとめることです。普通の会議録では、皆修文がしてありますから、言ったとおりとは少し違います。
例えば、発言中の「ええと」「ううん」などの無意味な部分はカットしますし、しばしば「つまり」「まあその」「ですね」などと繰り返す場合は適宜削除します。また、明らかに言い間違えた発言は修正して記録します。
「それじゃ」「なくちゃ」などの言葉の崩れも「それでは」「なくては」に直します。
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| 問 |
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なぜ「修文」をするのですか?
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| 答 |
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会議録の性質のうち、証拠性や記録性という面から言えば、発言記録はできる限り「言ったとおり」であることが望ましいことになります。
ただし、資料性という側面から言えば、読みやすくわかりやすい方が活用する上で便利です。
人によって個人差がありますけれども、言ったとおりに記録しますと何を言っているのかよくわからないというような、乱れた発言をする人もいます。
そうかと思えば、言ったとおりに書けばほとんど書き言葉になっていて、全く修文する必要のない人もいます。
当社では修文の基準を厳密にルール化して社員に徹底教育しています。これはかなり困難なことですけれども、社内で修文の仕方を統一しておかなければでたらめの会議録になってしまいます。
発言を直し過ぎては、記録性・証拠性が乏しくなってしまいますし、直しが少な過ぎては、読みづらくなりいささか会議録としての品位も低下してしまうでしょう。
この辺で反訳者のキャリアの差がものを言いますし、いい会議録というのはそこがしっかりしているわけです。
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| 問 |
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「用字例」とは何ですか?
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| 答 |
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会議録は公式の記録です。議会の歴史を記した唯一の「公式文書」なのです。
議会が発行し永久に保存することが義務づけられた文書ですから、「だれが作成しても同じもの」であることが理想です。
担当者が変わるたびに表記の仕方が変わってはなりません。
よって厳しく表記の基準を守る必要があります。一般的には日本速記協会の「標準用字用例辞典」に準拠して作成されています。
ところが言葉は生き物であり時代につれて多様に変化します。新語も続々あらわれます。
したがって表記の基準も辞典のみでは解決しませんから、当社では絶えず社内会議を開き用字の統一化を図っています。
これも容易ではない作業ですが、多数の社員が知識を共有化して可能な限り正確な表記を実現しているところです。
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| 問 |
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「会議録の品質」というものはどう考えられますか?
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| 答 |
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「知らない言葉は聞こえない」という金言があります。
発言者の音声は聞き取れていても、語彙が乏しいと正確に記録できないものです。
会議録は生の発言を記録したものですから、第一に聞き取りミスや抜けがあってはいけません。
しかし「聞いたとおりに書けばいい」と思うのは大きな間違いです。
正しい基準に従った「修文」ができること、そして表記の基準を守った「用字」が選べることは反訳者の基本です。
それから、会議録には議会ごとの「様式」があります。公式文書ですから形式的な面も非常に重要視されます。招集告示・名簿・議事日程・出席議員などの様式や、本文中の見出しの立て方なども前例に倣うことが大切です。
そのほかにも議会運営に伴う約束事がたくさんあります。不規則発言の取り扱いなどもケース・バイ・ケースです。
結局、反訳に携わる者の質が会議録の品質を決めると言ってもいいでしょう。
記録の従事者が集中力に欠け、議会用語に暗く、議会運営に精通しておらず、日本語知識も不十分で、修文や用字例をマスターせずに、ただ量だけこなして事足れりとしているようであったら、その会議録の品質は知れたものです。
また、印刷や製本の技術も当然に会議録の品質を左右します。
一度完成した会議録はそのまま永久に保存されますから、「校正恐るべし」です。
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| 問 |
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会議録の品質を守るのはだれの責任ですか?
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| 答 |
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会議録の発行者は議長です。したがって会議録には議長と署名議員が署名します。
署名は、会議録の内容が正確であることを証明するものですから、署名者には品質について責任があると言えましょう。
しかし実際上は、議長から任されて議会事務局長が会議録調製の責任を負っています。
当社はその議会事務局長から委託されている業者ですから、最も直接に会議録調製業務に携わっているものです。
当然、事務局のチェックを経てから製本し署名しますから、でき上がった物についての責任者は事務局です。
こう見てくると、会議録の品質を決定するものは議長・署名議員・事務局のすべてであり、実質的には会議録に対する議会事務局の意識及び業者を選定する際における事務局の姿勢が、その品質を向上もさせるし低下もさせるということが言えるでしょう。
ですから単に財政難という理由で、競争入札により単価の安い業者を選定するというのみでは、会議録の品質は守れないと言わざるを得ないと思われます。
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